いい判子屋さんのつぶやき
印鑑屋の店主が今日この頃を目で見、感じた事を綴りました。
お金で買えない命
お盆も終わり、もう秋の気配が漂いはじめ暑かった夏も終わります。

この時期、終戦の秘話がテレビで放映されると70才以上の
お年寄りの方が辛かった経験を話されます。

でも若者よ彼らが戦争に狩り出されたのは15才位の頃
そして20代の大学生が学徒動員で戦場に行かされ戦死したのだ。

ガンダムとか宇宙戦艦ヤマトを見た時
  『こんな子供が戦争なんかに行くか』と 思ってた。

でも実際行ったんです。

21才位の時 「海軍」という小説を読んだ。
同じ年代の正人少尉が人間魚雷に乗り戦死する。

私の時代は戦争はなく、こんな平和な国に生まれて良かった。

でも孫達が心配だ!

今20代の若者よ!
君達の子供が戦争に巻き込まれないよう、この国を守って下さい。

お金で済む事なら、どうにかなる。
でも命で償う事は絶対有ってはいけないのだ!!



私は印鑑屋!職人です!
私は職人です。
何でも安売りが よし とされる世の中です。
印鑑もその部類に入れられ自らその中へ入っていく「はんこ屋」があります。

当店もその渦中に巻き込まれ乍らも職人肌だけは守りたいと努力しております。

「安売り」「激安」と言ってる店の中で彫りの深さ字体のバランス等を
お客様に説明しているお店はありますか?  ありませんよね。

よくある台詞は、「当店は手で彫ります。他店と比べてみてください」と
書いては ありますが食べ物なら「不味い・美味い」と比べられても
「印鑑」は一生涯の間に何本も作る物ではなく比べる事も出来ません。

当店は激安は
0.4ミリの深さ、パソコンの書体を使用して【かなり手直しします】
必ず手で仕上げます。と明記しています。

通常は0.6ミリより0.65ミリ位にしますこれは印材の大きさによって変えます。

角印などの商品は0.75ミリより0.85ミリ位の深さを使わないといけません。

もし逆に12ミリ丸の印材に0.7ミリ位の深さで彫ると字体の乱れがでます。

要するに深く彫ればいいという物でなく又浅いと色々障害が出ると言うことです。
少々くどくなりましたが理屈ではなく職人として培ったカンです。

こんな事に こだわりつつ真夏日が続く今日も【クーラーの効いた室内で仕事してますが】
印鑑を彫っております。



猫の親子
夜中に子猫の鳴き声がした。う〜ん?空耳かなと思いつつ寝てしまった。

翌日、フト 仕事の目を外に向けると黒い小さな固まりが横切った。アレと
外へ行くが何も居ない。
昨夜聞いた子猫の鳴き声が何処からか聞こえる。 
もう一度よくよく探すと車の下に子猫が居た。

家内を呼び、どうしようか?と悩んでいると……
母親らしき猫が来て子猫から離れず母親の目は敵対視している。

店を閉める際に 車の下を覗くと未だ子猫だけがいる。
やっては いけないと思いつつも練乳を溶かして子猫の前へ置き
親猫には魚の皮と肉の脂身を置いて店を閉めた。

翌朝、店を開けてから見ると親も子猫もご飯も全て無くなっていた。

実は前にも書いた様に我が家には20年程生きた猫が3匹居た。
その猫達が亡くなった時もう二度と生き物は飼わないと夫婦で約束したのだ。

だからホッとした反面心配にもなった。
しかし夕方、家内が隣との境で猫の親子を見つけた。

親猫の目はもう敵対視していた時とは違って優しい目で此方を見ている。

子猫の為に練乳だけをやり、もし次の日も居たら何とかしようと思いながら寝た。
翌朝には居なかった。

それから一週間程経つが、もう来ない。
どうしたのか心配だけどこれでいいと思った。
家内は昔よくうちの猫が食べたキャッツフーズを黙って買って来たらしい。

こんな些細な出来事でも昨今続いている事件と重なります。

人間の親子関係・対人関係の希薄さに凄く心を痛めます。